管理会社とお金

管理会社はぼったくり過ぎ?マンション管理委託費の相場はいくら?

毎月の管理委託費を払いながら「高すぎるのでは?」「うちのマンションの管理会社はぼったくっているのでは?」という疑問を持つ人もいるでしょう。実際に組合で、そのような声があがっているマンションもあるかもしれません。

実は、マンションの管理委託費には国交省が示す相場があります。そのため、適正な金額をかなり判断しやすいのです。

ここではそのデータも含めて、マンション管理委託費の相場について解説していきます。ごく一部の悪質な管理会社に「ぼったくられない」ためにも、ぜひ参考にしていただけたらと思います。


なお、管理委託費以外でも今の管理会社で「おかしい」と思うところがある場合、下の記事を参考に「見直し」をしていただくのがいいでしょう。

マンション管理会社の見直し~7つのステップと選定基準、業務委託契約のチェックポイントを解説~マンションの管理会社の良し悪しは「マンション生活の快適さ、建物の寿命」を、もっとも大きく左右する要素の一つです。組合の理事をされている方...

マンションの管理委託費とは

電卓

これは「マンションの管理会社に対して支払う、管理業務の対価」です。大規模修繕などに備えて積み立てる「修繕積立金」とは別のお金です。

分譲マンションなどで物件を自己所有したとき、毎月払う金額は、

  • 管理委託費
  • 修繕積立金

この2つの合計となります。

主な費用項目は5種類

内訳(費用項目)については、国交省が下のような例を示しています。

一 事務管理業務費 月額 円
二 管理員業務費 月額 円
三 清掃業務費 月額 円
四 建物・設備管理業務費 月額 円
ア ○○業務費 月額 円
イ ○○業務費 月額 円
ウ ○○業務費 月額 円
五 管理報酬 月額 円
【PDF】マンション標準管理委託契約書(国交省)

これを要約すると(アイウを除外すると)、下のようになります。

  • 事務管理業務費
  • 管理員業務費
  • 清掃業務費
  • 建物・設備管理業務費
  • 管理報酬

それぞれの費用の意味は下のとおりです。

事務管理業務費 管理業務にかかるコスト全般(主にオフィス・営業系)
管理員業務費 管理員の報酬と、管理員業務にかかる経費
清掃業務費 清掃業務にかかる費用(一般的に清掃員の報酬も含む)
建物・設備管理業務費 メンテナンスにかかる費用・人件費(修繕費は原則として別)
管理報酬 管理会社の利益

基本的に、多くの管理会社がこのような費用項目になっています。それぞれの費用について、さらに細かく明細をつくるのが一般的です。

「定額委託業務費&それ以外」に分かれる

マンションとお金

マンションの管理委託費は、下の2種類に大別されます。

  • 定額委託業務費
  • それ以外

「定額委託業務費」は、先に紹介したものです。国交省が項目の例を示しているものを指します。「毎月定額で徴収する費用」です。

「それ以外」の費用とは

これは臨時で発生し、金額が決まっていないものです。具体的には、下のような費用があります。

  • 排水管のメンテナンス費用
  • 消防設備の点検費用
  • 植栽の手入れ費用

これらは、定期的に行うものであっても「毎月」のものではありません。そのため、臨時の出費となります。これはその都度計算され、その月の管理費に上乗せされるか、積み立ててある剰余金(マンション全体の貯金)から支払います。

マンションの管理委託費の相場はいくら?

電卓

本題の相場について要点をまとめると、下のとおりです。

以下、それぞれ詳しく説明します。

月額1.3万~1.5万円(国交省統計より)

相場はおおむね「月1万3000円~1万5000円」です。これは国土交通省の下の資料に書かれています。

駐車場使用料等からの充当額を含む月/戸当たりの管理費の総額の平均は 15,257 円で、総戸数規模が大きくなるほど低くなる傾向にある。形態別では、平均は、単棟型が 15,970円、団地型が 13,134 円となっている。
平成25年度マンション総合調査結果(国土交通省)

上記を要約すると、下のようになります。

平均 15,257円
単棟型 15,970円
団地型 13,134円

このように、団地型は1万3000円程度で、単棟型は約1万6000円。平均では約1万5000円となっています。そのため、おおむね「1万3000円~1万5000円」といえるでしょう。

駐車場使用料等の相場…月4000~5000円

駐車場

先ほどのデータは「駐車場使用料など」を含んだ場合です。「含まない」場合は下のようになります。

平均 10,661円
単棟型 11,147円
団地型 9,075円

この両方の数字を並べて書くと、下のようになります。(駐車場使用料などを)含む・含まない、両方の場合の管理費(月額)です。

タイプ 含む 含まない
平均 15,257円 10,661円
単棟型 15,970円 11,147円
団地型 13,134円 9,075円

これを見ると「駐車場使用料など」の相場もわかります。2つの数字の差額が該当するためです。おおよその差額を書き出すと下のとおりです。

平均 約5000円
単棟型 約4500円
団地型 約4000円

ここから、駐車場使用料などの相場は「4000円~5000円」といえます。

国土交通省が示す、修繕積立金の相場

修繕

管理費と合わせて、毎月支払う金額が「修繕積立金」です。管理委託費の相場が気になるのであれば、修繕積立金の相場も気になるでしょう。

ここでは、その相場を国交省のデータをもとに解説していきます。

1戸あたり「月額1万1000円」が相場

1戸あたりの修繕積立金は、月額で「平均1万1000円」となります。このデータは、国交省が平成11年から約20年継続してとっており、下のようになっています。

平成11年度 7378円
平成15年度 9066円
平成20年度 10,898円
平成25年度 10,783円

平成20年~25年という、比較的最近の5年間で、上昇せずに微減しています。このため、令和の最新のデータが出ても、大きく上がることはないといえるでしょう。

「駐車場使用料」なども含む場合、約1000円アップ

「駐車場使用料」などからの充当額も含む場合、下のような金額になります。つまり、こちらが「実際に積み立てられている金額」=修繕に使える金額です。

(集める名目が駐車場使用料などになっているだけで、この費用も修繕に使えるということです)

平成11年度 9,184円
平成15年度 10,967円
平成20年度 11,877円
平成25年度 11,800円

こちらもやはり、平成20~25年の間に微減しています。そのため、現在も大幅に増えていることはないでしょう。

【PDF】平成25年度マンション総合調査結果について(国土交通省)

1㎡あたり月額は「200円前後」が相場

マンション

当然ながら、修繕積立金の金額はマンションの広さによって変わります。そのため「㎡あたりの月額」のデータも必要です。

この相場は、おおむね「200円前後」です。これも上の段落と同じ国交省の資料でわかります。

15階未満の場合

まず、階数が15階に満たないマンションのデータを紹介します。↓

建築床面積 ㎡あたりの平均月額
5,000㎡未満 218円
50,00~10,000㎡ 202円
10,000㎡以上 178円

階数が「20階以上」になると、面積に関係なく「206円」となります。

建築床面積が「狭い」方が高い

上の表のとおり、建築床面積が狭いほど、月額は高くなります。これは「戸数が少なくなる」ためです。

  • マンション全体を修繕するには、それなりの金額がかかる
  • 戸数が少なくても「必ずかかる大きな金額」がある
  • 具体的には「足場を組む費用」など
  • それを「少ない戸数」で負担しなければならない

このような理由から「戸数が少ないマンション」は、負担が大きくなるのです。実は「たくさん人が集まっている大型マンションの方が、修繕積立金が安くなる」ということがあるわけですね。

【PDF】マンション管理のより一層の適正化を目指して(国土交通省)

管理費の口座の管理状況

上の国交省の資料では「口座の管理状況」もまとめられています。管理会社が口座を適切に管理しているかも、相場の正しさの参考になるため、このデータも合わせて紹介しましょう。↓

管理者 20戸以下 全体
通帳・印鑑とも同じ役員 21.3% 6.9%
通帳・印鑑とも別の役員 13.1% 19.2%
通帳は管理会社、印鑑は組合 52.5% 58.5%
通帳・印鑑とも管理会社 13.1% 13.1%

戸数の少ないマンションでも多いマンションで、過半数が「通帳・印鑑」を組合・管理会社で別々に管理していることがわかります。また、20戸超(全体)では、「通帳・印鑑とも同じ役員」という割合が、目に見えて低くなっています。これは悪用のリスクを考えれば当然といえるでしょう。

「別の役員が保管」というのも、2人の役員が共謀すれば悪用できてしまいます。そのため、一番いいのはやはり「管理会社と組合で別々」というやり方であり、これを提案してくれる管理会社が、一番信頼できるといえるでしょう。

管理委託費は皆納得してる?政府の意識調査データを解説

考える夫婦

「自分たちのマンションの管理費は高すぎるのでは?」と思ったとき「よそはどうなんだろう」というのは気になるかと思います。金額だけでなく「皆納得しているのか」という点も知りたいでしょう。

政府(国交省)もそのような統計をとっているため、ここではそのデータを紹介します。

管理費…妥当が84%、多すぎが10%

管理費については「妥当」と感じる人が約84%、「多すぎ」と感じる人が、約10%となっています。正確なデータは下のとおりです。

回答 割合
妥当である 84.4%
徴収しすぎである 10.3%
不足している 4.8%
不明 0.5%

【PDF】平成25年度マンション総合調査結果について(国土交通省)

積立金…妥当が77%、多すぎが6%

夫婦

修繕積立金については、妥当とする人が約77%、多すぎとする人は大幅に減り、約6%となります。正確な数字は下のとおりです。

回答 割合
妥当である 77.6%
積立しすぎである 5.9%
不足している 16.0%
不明 0.5%

「積立しすぎ=多すぎ」という回答が減り、代わりに「不足している=少なすぎ」という声が、16%と大幅に増えています。これは、総会の資料などで毎年「大規模修繕の費用にいくら足りないか」という情報が伝わっているからでしょう。

ただ、これは必ずしも管理会社の示す金額に納得しているとは限りません。

  • 管理費が多すぎる
  • それを修繕積立金に回すべきでは?

と思っている可能性もあるためです。ただ、多くのマンションで「修繕積立金が足りていない」と感じている人が多いのは事実です(実際、大規模修繕になると一時金が徴収されるマンションが大部分です)。

管理員業務費&管理人の人件費の相場は?

管理人

あるマンション系の大手掲示板で「管理員の給与が高すぎるのでは?」という内容の書き込みがありました。その方のマンションでは、下のような管理費・勤務条件になっていたそうです(正確には購入を検討していたマンションですが)。

スタッフ 通勤1~2名
勤務時間 午前8時~午後6時
管理員業務費 月額70万円

これを見て「住み込みではなく、通勤の1~2名で月70万円は高いのでは?」と思われたという内容でした。実は、このような疑問は多くの場所(ネット・リアルの両方)で聞かれます。

ここでは、こうした疑問に対する答えをまとめていきます。

人件費の相場は、求人のお給料がそのまま当てはまる

まず、管理人さんの人件費の相場は、求人情報のお給料がそのまま当てはまります。多少前後はするでしょうが、これだけ多くの労働者がいる分野で、求人と現実が大きく違っていたら、必ず問題になっているでしょう(つまり、ほぼ求人どおりということです)。

マンションの管理人さんのお給料は、アルバイトと正社員で、おおむね下のようになっています。

アルバイト 時給800円~1000円
正社員 15万円~40万円

上記の金額は、おおむね「世間のイメージどおり」でしょう。

管理員業務費の相場はない(何を含むかによって変わる)

管理人

「管理人さんの人件費」と違い「管理員業務費」に明確な相場はありません。理由は、この費用の中に「何を含むか」によって変わるためです。

管理員業務費の内訳

内訳は大別すると下の3つになります。

  • 業務自体にかかる費用
  • 管理人さんの人件費(お給料)
  • 管理会社の取り分(会社の利益)

管理人さんの人件費は、先ほど書いたようにおおよその相場があります。そのため、

  • どんな業務を、どのレベルまでやるのか
  • 会社の利益は、どれだけ取るのか

この2点によって「管理員業務費」は大幅に変わるのです。

実際のマンションの事例

これはWEB上で公開されていた、実際のマンションの事例です。あくまで1つの例ですが「管理員業務費のうち、管理人さんの人件費は少ない」ということの参考になるかと思います。

世帯数 約80世帯(80戸)
勤務者 住み込み管理人夫婦2名
勤務時間 8時間
管理費 75万円
うち管理人給与 25万円(2人合計)

この場合、管理人さんの給与が25万円なので、50万円が「その他の管理費」となっています。

管理会社の利益はどれくらいなのか?

多くの人が気になるのはこの部分でしょう。

  • 管理人さんのお給料が普通なことはわかった
  • 管理業務の諸経費が含まれていることもわかった
  • それにしても、まだ金額が高いのでは?

という疑問を持つ人もいるかと思います。実際、そのマンションでは高いのかもしれません。

管理会社のすべてが良心的な経営をしているわけではないため、明らかに管理員業務費が高いのであれば、管理会社の取り分が多すぎる可能性もあります。そのため、このようなときは「管理会社を選び直す」必要があります。

(管理会社の選び方については、下の記事を参考にしていただけたらと思います)

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まとめ

武蔵コーポレーション株式会社

マンションの管理委託費にはある程度の相場があります。しかし、やはりマンションごとの個別性もあり、本当の適正金額を見極めるのは難しいもの。

そのため、信頼できる数社に相見積もりをとり、現実の市場での相場を見極めることが有効といえます。そのような相見積もりをとる先としておすすめなのが、上の画像の武蔵コーポレーションです。

同社は、約13,000戸以上という豊富な管理実績に加え、NHKのクローズアップ現代など、多くのメディアで紹介されている信頼性の高い会社です。エリアは東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・栃木県・群馬県と「茨城以外の関東全域」となっています。

そのため、関東以外のマンションではサービスを受けられませんが、このエリアであればぜひ相見積もりをとってみるといいでしょう。「適正な管理委託費を知りたい」と考えている方は、ぜひ武蔵コーポレーションの公式サイトをチェックしてみてください。

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